暁斎カフェ・コラム

 

仏教家と画家が紐解く~暁斎が仏画に込めた想い

 

日 程 :20195月3日(金・祝) 13:301700

       

会場 :蕨市民会館コンクレレホール 

 

出演  金岡秀郎 (国際教養大学 特任教授)

 

         若麻績敏隆 (善光寺白蓮坊住職、画家)

 

 山口晃    (画家)

 

 曽田めぐみ (東京国立博物館アソシエイトフェロー)

 

 一ノ瀬修一 (アイメジャー株式会社代表取締役)

 

 安村敏信   (萬美術屋、北斎館館長)

 

 河鍋楠美  (河鍋暁斎記念美術館館長)

 

 参加者 :暁斎塾メンバー (さいたまART GEM BOX) 

 


■第一部 暁斎が描いた「観世音菩薩」

 

アイメジャー株式会社が開発・設計・製造したデジタルアーカイブ用イメージスキャナを用い、デジタル画像化した暁斎作「観音菩薩像」(長野県松本市・日本浮世絵博物館蔵)を同社代表取締役・一ノ瀬氏が解説。画像を拡大することで、一見しただけでは見過ごしてしまう、絵の細部まで鮮明に見ることが可能となる。技術のすごさに驚かされた。

 

■第二部「暁斎が描いた追悼絵 part2「地獄極楽めぐり図巻」

 

地獄極楽めぐり図巻・・・暁斎の大の贔屓だったという日本橋大伝馬町の大店、小間物問屋の勝田五兵衛が、14歳で夭折した娘・田鶴(たづ)を一周忌で供養したいと、暁斎に制作を依頼したもの。娘が極楽往生するまでの旅の様子を、優雅で丁寧な筆致で表したユーモアに溢れる作品。

 

追悼絵である「地獄極楽めぐり図巻」における暁斎・極楽図について

 

河鍋館長から暁斎の「地獄極楽めぐり図巻」の極楽図について、不謹慎という考えもあろうと思うが、ただ、この絵は暁斎が14歳で亡くなられた田鶴さんの亡きあとの両親をおもんぱかり描いた絵である。皆さんの解釈を知りたい。特にお坊さんの立場からのご意見を是非お聞きしたいとの希望があった。

 

●金岡秀郎氏からは極楽図では一般には蓮台に乗って仏様を送りだすところまでが描かれているが浄土に向かうまでの一連のことはおそらく暁斎のこの絵だけだろうとさらにこれは今後の仏教の研究資料となると、高く評価していた。

 

●善光寺白蓮坊住職の若麻績氏からは、私たちの心のなかには10の世界が備わっている、それは人間の心を十種に分類したもので十界といい、釈迦にもあるという話を図で示された。暁斎が『地獄極楽めぐり図巻』が描けたのは、毎日、日課観音を描いていたということから、暁斎は仏法の十界をよくわかっていたのではないかという説明があった。納得がいった。

5~6歳児の女児の絵を示し、どの女の子も太陽、 花、みどり、人、手を繋ぐといった平和を描いている。この女児たちの絵が、実は極楽の世界を表しているのではないかというお話があった。大変興味深いお話だった。

  

●曽田氏の発表は「地獄極楽めぐり図巻」の中に田鶴がファンだった歌舞伎の役者絵が描かれている。その役者は誰なのか?また、その役者絵は誰によって描かれたのか?

勝田家の紋様から検証して五代目尾上菊五郎と説明。さらに、その役者絵は三代目歌川豊国の作であるということを暁斎の絵日記から立証。

 

■第三部 パネルディスカッション

 

●第二部での曽田氏から「絵の締切日」の質問があった。山口氏のお答えに曽田さんより、暁斎の「地獄極楽めぐり図巻」も最後の第三十七図を一周忌までに間に合わせたが、実は暁斎は途中筆禍事件で暁斎の中では未完成であった。そのため、別に二年後に極楽列車で田鶴さんが仏になるという絵を贈ったとのお話が加えられた。

 

●極楽図と地獄絵について、金岡秀郎氏と若麻績敏隆氏からのコメントがあった。地獄絵のほうが表現する場面が断然多く面白いため多くの絵師が描いている。しかし、暁斎の「地獄極楽めぐり図巻」の極楽図は大変珍しい。そして、ユーモアがあり、暁斎だからこそ描けたと両氏が断言していた。

 

●曽田氏より、下絵についてのコメントがあった。完成した絵では分からない事が、製作中の下絵で、読み解くことができる。何を描きたかったかがわかると一層興味を持って鑑賞できるとのコメントがあった。一方、山口氏のお話の中では知識が入ると、絵をみる視野が狭まる事がある。先入観なく、広い視野で絵を見られると楽しい!というコメントもあった。

 

 

全体として

 

第二部では「地獄極楽めぐり図巻」に焦点がしぼられ、お坊さん、仏教研究家、美術史研究家、画家の皆さんがそれぞれの観点からかなり突っ込んだところまでお話になり、印象に残る点が多々あった。暁斎の絵の素晴らしさ、仏教への造詣の深さ、さらに暁斎の人となりがお話を通して十分に伺えた。ただ、全体として出演者の持ち時間が少なく残念であったが、3時間半にわたる長時間にもかかわらず途中で席を立つ方が一人もいなかったとのこと、全体を通して大変充実した公演であったと思う。

 

 

 


■日 程 :20194/14() 13:20~ぷらっとわらびで美術館へ

■場 所 :河鍋暁斎記念美術館

■件 名 :企画展「亥年の福神画」見学について

■参加者 :暁斎塾メンバー(さいたまART GEM BOX)

 

 


 

■レポート:

 昨年、12月に左手のピアニスト智内威雄さんと能楽師大蔵流狂言方、善福隆司さんの河鍋暁斎のイソップ物語を題材にしたピアノと朗読のコラボレーションを鑑賞しましたが、子供の時読んだあのイソップ物語にこんな風刺画潜んでいることを知ってとても興味を覚え他という体験をしました。

 今回、偶然にも、暁斎のイソップ物語の原画にお目にかかることができました。暁斎のウィットの富んだに作品に触れ、当時の歴史背景を知ることができました。暁斎のパンチの効いた諷刺と細やかな描写に心が弾みました。

 

暁斎塾 Y.S

参考画像  webサイトより画像転写

    伊蘇譜物語之内 開帳仏の話 

    伊蘇譜物語之内 兎の身投げの話

    伊蘇譜物語之内 羊と狼の話 

    暁斎楽画 第六号 伊蘇譜物語第一之巻二十九枚目 日獅子恋募之話


暁斎・暁翠が描いた能狂言の世界

          ~特別公演:大蔵彌太郎 狂言『伯母ヶ酒 

 

■日 程 :2019年3/24(日) 14:00~16:20
■場 所 :蕨市立文化ホールくるる
■参加者 :暁斎塾・幸野哲也 (facebookより)

 

■レポート:

埼玉県蕨市の蕨市立文化ホール(くるる)におけるシンポジウム「暁斎・暁翠が描いた能狂言の世界~特別公演:大蔵彌太郎 狂言『伯母ヶ酒』」

特に第二部:狂言の特別公演はよかったですね

 

💓大蔵彌太郎氏のサービス精神旺盛な語りも最高でした

能狂言は能楽堂でしか鑑賞できないと思っていたので、感激です

じっくりと〈観劇〉できました。


河鍋暁斎記念美術館館長・河鍋楠美氏


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能楽師大蔵流狂言方・大蔵彌太郎氏、埼玉県蕨市のシンポジウムで大サービスです

河鍋暁斎関連シンポジウムで、暁斎自身が能狂言の免状を持ち「伯母ヶ酒」を演じたとして、

写真のとおり再現を試みられた次第ですこのコラボに大興奮。

 

写真タイム



「河鍋暁斎 その手に描けぬものなし」 見学記録

 

■日 程 :2019年3/16(土) 14:00~15:30
■場 所 :サントリー美術館
■参加者 :暁斎塾メンバー(さいたまART GEM BOX)

 

 

■レポート:

河鍋暁斎の「狩野派絵師」としての活動と「古画学習」を大きな軸としながら幕末・明治の動乱期に独自の未位置を切り開いた暁斎の足跡を展望する展示会を見学しました。以下はそのレポートです。

入口から入った最初のところに、いくつかの代表作品のレプリカが飾ってありましたが、その中に「枯木寒鴉図」と「蛙の人力車と郵便夫」がプロジェクターで投影されていました。鴉が飛び立ったり、蛙が動き出したりするアニメーションが映し出され、とても面白い演出でした。


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No.17 幟鍾馗図

狩野派でよく描かれる鍾馗の図ですが、その後ろの幟に東京オリンピックのマークに似た図柄をを発見!調べたら「上り藤」という家紋なんですね。きっとオリンピックのデザイナーが参考にしたのでしょう。

 

幟鍾馗図 河鍋暁斎筆 個人蔵 (図録より)


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 No.21 能・狂言面之地取画巻

能や狂言の面がいろいろな角度から描かれている。暁斎が、能や狂言を観客として描いていただけではなく、実際に習っていたとは知らなかった。

 

No.47 九相図

人間が死んで自然の中で朽ちて骨になるまでが描かれている。途中で野生動物が死肉を食べに来ている構図がリアル感を増している。

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No.50 蛙の蛇退治

弱いはずの蛙が蛇を退治している図。暁斎がよく取り上げる、弱者が強者を懲らしめる構図になっている。これも時の権力者を暗に批判したものだろうか。 

 

蛙の蛇退治 河鍋暁斎筆 ウイリアム。アンダーソン旧蔵 webサイトより

 


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No.69 貧乏神図

貧乏神を貧相に描いている。表装まで継ぎ接ぎされた感じを出しており、徹底的に描く暁斎のこだわりを感じた。 

 

 貧乏神図 河鍋暁斎筆 イスラエル・ゴールドマン・コレクション 


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No.88 地獄極楽図

横3m、縦2mくらいある大きなる絵。個人的には今回の展示会で一番迫力を感じた。閻魔様を中央に描き、その周りを右回りにストーリーが描かれている。机を覆っている布や、椅子の背もたれにも細かい図柄が描かれており、暁斎らしさを感じた。

 

地獄極楽図部分 河鍋暁斎筆 東京国立博物館蔵 web サイトより


 

暁斎塾 A.K


企画展「企画展「暁斎の戯画に見る風刺と反骨」展 

特別展「暁斎プラスワンシリーズ29 

野坂稔和 波の戯画展Part.3」」見学について

 

■日 程 :20193/10() 13:20~ぷらっとわらびで美術館へ

■場 所 :河鍋暁斎記念美術館

■参加者 :暁斎塾メンバー(さいたまART GEM BOX)

 



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■レポート:1

 暁斎「暁斎楽画 第七号 貧福出替り之図」明治7年 大判錦絵

 

「貧福出替り之図」とある。

なんだ、なんだ、これなんだ?!手前で酒に興じている男女の仕草に思わず「プーウッ」と噴き出してしまった!

 それほどいいことがあったのかなと思わせるひとコマ。しかし、上のほうをみると蔵へとよじ登っている裸男、また、屋根の瓦から這い出している小判の顔の男二人、また、右のほうには大黒様と恵比寿様と白鼠がいる。

そうかと思うと、上に「善」というお面を付けた人が糸で下方の人を操っている。この男は一体誰だろうか?

紐の行方は小僧とお酒を飲んでいない番頭のような男。 

もう私の頭はバラバラ。解読できない。しかし、この謎めいた絵に惹きこまれていく。

河鍋暁斎筆「貧福出替り之図」yahoo.webより

 

美術館の解説を見ると、この絵は人間の欲望が描かれており、どうやら、お金持ちの旦那衆が飲んだくれている間に、貧乏神が藏に侵入して小判を運でいるのを描いているそうだ。

つまり、金持ちだからといって酒に興じていると貧乏神が自分の藏に押し寄せ、小判も福も持っていかれるヨ!というお話のようだ。だからタイトルが「貧福出替り之図」となるわけだ。

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■レポート:2

野坂稔和 波の戯画展Part.3


暁斎とのコラボレーション『波の戯画展Ⅲ』、右のチラシの下段が野坂氏の作品である。

今回は主にG-SHOCK(水彩紙ボード、水彩)の七福神子宝遊シリーズとして8作品の原画が展示されている。暁斎から着想を得て、アイディア満載の作品になっている。微笑ましいものが多く、子供たちの未来の平和を祈りたくなる絵である。是非、ご覧下さい。

 

暁斎塾 y.s


企画展「亥年の福神画」見学について

■日 程 :2019年1/12(土) 13:20~ ■場 所 :河鍋暁斎記念美術館 ■参加者 :暁斎塾メンバー(さいたまART GEM BOX)

■レポート: 2019年最初の企画展ということで七福神などのおめでたい神様や観音様など
の神仏画、そして亥年にちなんで猪が描かれた作品が多く展示されていま
したが、印象深かった作品を2点ご紹介させていただきます。

 


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◎第一展示室
【壁面絵画】 ~猪年を祝って~
 七福富士萬喜神 暁斎(明治19年 武川清吉板 大判錦絵三枚続)
 この作品は富士の「巻狩り」を「萬喜神」とかけたもの、飛び出してきた大猪にまたがって退治をした仁田四郎を大黒天に置き換え、それを眺める源頼朝以下の人々を七福神に換えて描いたておめでたい見立て絵として描いています。<展示解説資料より抜粋>

 

尚、「巻狩り」とは遊興や神事祭礼や軍事訓練のために行われた大規模な狩猟のこと。平家物語でも登場する武将の仁田四郎による富士を舞台にした「巻狩り」は正月に繰り返し上演されるほどの人気狂言だったそうだ。猪の表情は獣そのもの、大黒天の使者であるネズミを翻弄しながらまたがるその姿は活力が溢れていた。また、七福神に置き換えられている左手に控える源頼朝以下の人々は、笑顔ではあるがその迫力に圧倒されているようにも見えました。<画像はBing imagesより>
                                                 

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◎第二展示室 ~新春の初芝居~
 新板大黒天福引の図 暁斎(明治20年 武川卯之吉板 大判錦絵三枚続)
 明治21年の子年に合わせて描いた「七福神シリーズ」の一つ、同じく大黒天とその使いであるネズミが登場し、宝引きをして盛り上がるお正月らしい作品。賞品には「十一番」二股大根。「二番」は小判。「一等」には暁斎らしく酒樽が控えている。 <展示解説書より抜粋>

新板大黒天福引の図 暁斎筆 画像はBing imagesより

                                      

現在でいうところの福袋や正月ビンゴ大会のようなイベントでしょうか。

「一等」の酒樽というのは流石、暁斎らしい。また、「十一番」で当選したネズミが背負う二股大根はなんとも艶めかしい描写。絵全体からおめでたい雰囲気が溢れ出ており、満面な笑みの大黒様が印象的でした。         

 暁斎塾 K.S


朗読と左手のピアノのための「通俗伊蘇譜(イソップ)物語」
2018年12月15日(土)14:00開演 蕨市市民会館

 

左手のピアニスト智内威雄さんと能楽師大蔵流狂言方、善福隆司さんの河鍋暁斎のイソップ物語を題材にしたピアノと朗読のコラボレーション。

作曲:川上統 、構成:黒田仁郎 協力:河鍋暁斎記念美術館

  • 一部
  • 1.伊蘇譜小伝  2.田舎鼠と都鼠の話
  • 3.呆鴉の話   4.犬と鶏と狐の話
  • 5.牧童と狼の話 6.獅子の母の話
  • 7.乳母と狼の話 
  • 二部
  • 8.老爺と息子と驢馬の話    9.胃袋と肢体の話
  • 10.ヘルキュス權現と車引き  11.風と日輪の話
  • 12.信の神と旅人の話

 

全12話からのお話で、内容に会わせて作曲された曲と善福氏の能楽師ならではの独特なリズム、何か未知の世界に惹きこまれていく不思議な気持を体験した。

イソップ物語を確か子供の頃に童話として読んだことがあるはずだが、実は風刺が効いた大人の読み物、そして、大人の啓蒙書でもあるということがとても興味深かった。

 

今回、全編ではないがタイトルごとにスライドで写し出された暁斎の絵、暁斎はどんな視点で挿絵を描いたのか、改めて実際、暁斎の描く挿し絵を物語と同時に見たくなりました。今日は大人の「伊蘇譜物語」に触れる貴重な一日でした。絵から読み解く伊蘇譜物語はきっと暁斎の人となりを知る一つの鍵になるかもしれないと思いました。    

暁斎塾 Y.S

 

 


講演会「新発見!《日課菅公》を語る」 

 

日時 2018年12月1日(土)開場14時

場所 湯島天満宮『梅香殿2階「会議室」

主催 公益財団邦人河鍋暁斎記念美術館

記念講話:押見守康様(湯島天満遇宮宮司)

     河鍋楠美(当館館長)

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本日14時半から、東京・湯島の湯島天満宮梅香殿2階において「河鍋暁斎記念美術館」(埼玉県蕨市)主催の「新発見!《日課菅公》を語る」と題する講演会があり、押見守康宮司と河鍋楠美館長による記念講話を聴講しました。

 なぜ湯島天満宮と河鍋暁斎がつながるのか、初心者の私にはよくわかりませんでしたが、今日の講話で大変な縁があるというこ...とを深く理解しました。

河鍋家所蔵の「天満宮 御神影領収簿」に湯島神社社務所が発行した、御神影の'領収証'があったことから、湯島天満宮に河鍋暁斎が描いた菅原道真公の画があるはず、探してほしいと河鍋楠美先生が押見宮司に手紙を送られ、同宮司も徹底的な神社内の捜索を指示。その結果、今般、湯島天満宮において暁斎筆の「日課菅公」が24枚発見されたもので、指示された押見宮司も大変驚いたとのことでした。

楠美先生によれば、「日課菅公」は全部で100枚あるはずなので、まだまだどこかにあるはずということで、今後も探していきたいと力強く語っておられたのが印象的でした。

それにしても、河鍋暁斎の作品はホント散逸しているので、今後もどこでどんなものが出てくるのか、(不謹慎ですが)ある意味楽しみですよね。

なお、来年2月6日から3月31日まで、六本木のサントリー美術館で「河鍋暁斎その手に描けぬものなし」という展示会があります!見逃せませんね。

                                   H30.12.1 暁斎塾 幸野哲也

 


2018年11月10日(土)

18:30開演/蕨市民会館
坂田明率いる渡来塵×智内威雄(左手のピアニス)ト×河鍋暁斎(絵師)

プログラムは3部構成でした。
一部は智内さんのピアノソロでした。会場のお客様の雰囲気をみて曲を変更なされ、クラシックライブそのものでした。何度か聴かせていただいていますが、左手だけとはおもわれない演奏で、いつも感心してしまいます。バッハのシャコンヌのダイナミックさは信じがたいほどの演奏でした。お隣のお客様に「すごいですね」と声かけられました。
二部は暁斎の映像『酒呑み童子」とそれに併せた坂田さんと智内さん、語りはデザイナーの桧山カツノリさんのコラボレーションでした。今回は坂田さんは演奏に徹していましたが、最後の叫びがあり、やっぱり坂田さんならではとクスッと笑ってしまいました。

三部は坂田さん率いる「渡来塵」グループ名の由来のお話から噴き出してしまいました。曲ごとに坂田さんらしい曲の解説で笑いを誘い楽しかったです。
①dance,
②Look at me(なんと坂田さんの研究対象のミジンコの叫びだそうです。)
➂音戸の舟唄(ご自分の故郷、広島県の民謡)。歌を歌われるのですが、迫力炸裂。すごかった!
④A good for nothing(役立たず)これも坂田作曲と歌なのだが、うなずきながら大爆笑。
⑤死んだ男の残したものは(あの名曲、谷川俊太郎さんと武満徹さんの名コンビの楽曲。それを坂田さんが歌うとさらに心に突き刺さる。鳥肌ものでした。)
⑥ひまわり(ヘンリーマシーンの映画主題曲、あの恐ろしいチェリノブエリのお話などされました。

1時間にわたる白熱演奏。坂田さんのアルトサックスの音色は実に美しい!
坂田さんと暁斎。なにか通じるところがあると感じました。
 
                                                    by 暁斎塾 y.s


北斎と暁斎・その娘応為と暁翠 -画家の父娘の物語-平成30年3月25日

今年に入って北斎の応為のことがメディアを賑わしている。応為」の画号は、北斎が娘を「オーイ、オーイ」と呼んだので、それをそのまま号としたのだそうだ。応為の作品数があまりに少なすぎることから、「北斎作」とされる作品の中にも、実際は応為の代筆とする作品が相当数あるという意見が取りざたされている。そこで、今回のくるるでのシンポジウムはその辺を「北斎娘・応為栄女集」を出版され、テレビ出演でもよくお出になられていたた久保田一洋先生、また、その辺を踏まえての北斎の作品と人となりを語ってくださる安村敏信先生、暁翠の孫であられる河鍋楠美館長、この三者の忌憚のないお話がとても面白かった。特に久保田先生は北斎の作品と応為が代筆されたという作品の検証、メディアではおそらく語られないことを大変細部にわたってお話くださり、興味深く拝聴した。


 

暁斎塾 Y.S


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

暁斎筆「新富座妖怪引幕」レプリカ 401.0×1704.0㎝
早稲田大学坪内博士記念演劇博物館所蔵

 

蕨市民音楽祭会場、駅前のメイン会場に取り付けられた、4メートル×17メートル、この巨大引幕。これをなんと4時間で暁斎は書き上げたというから、凄い!さらに、当時の名役者を妖怪仕立てで描いても誰からもクレームが来ないというのは、相当なもんだ。暁斎と役者たちとの間に信頼関係があるからだろう。現在、活躍している曾、曾、曾孫か知らないが、是非、見てもらいたいものだなぁ!兎に角、圧倒される。普段は早稲田大学坪内博士記念演劇博物館に大事にしまわれているので、容易には見ることができなかったが、河鍋暁斎記念美術館でそのレプリカを作ってくださったのでこうして目にすることができる。とてもありがたい。

 

2017.10 暁斎塾 y.s

 


これぞ暁斎!美術館「えき」KYOTO

 

今日は台風後の京都へ出張でした、早く仕事が上がれたらと狙っていましたが閉館30分前になんとか入館。

渋谷Bunkamuraの時と同様にカラス、カエル、猫、ナマズ、虎等の動物達に癒されました^ ^

それにしても地獄太夫の美人画と踊る一休と三味線弾く骸骨という一見バラバラだけど絶妙な組み合わせってどうやって発案されるのでしょうか。。。

 

これぞ暁斎!

ゴールドマンコレクション

「世界が認めたその画力! 

 

暁斎塾のメンバーと鑑賞に出かけました。若者がとても多く、びっくりしました。暁斎大好きなイスラエル・ゴールドマンさんのコレクション。個人のコレクションで展覧会ができてしまうのもすごい。

 

1章「万国飛」世界を飛び回った鴉たち

   カラスが一堂会しての展示は初めてです。

   暁斎の墨の技、満載。

 2章「躍動するいのち」動物たちの世界

   とにかく愛くるしい動物が多かった。兎に角、動物

   たちの表情が豊か。ずっと見ていても飽きない。

 3章「幕末明治」転換期のざわめきとにぎわい。

   暁斎が風刺が効いていてどの絵にも意味があると思

   うと奥が深い。  

 4章「戯れる」福と笑いをもたらす守り神 

  鍾馗様の迫力、鬼を寄せ付けない迫力ある顔。 

  筆一本、すごい画力。

 

5章「百鬼繚乱」異界への誘い

  このコーナーも楽しかった。地獄太夫と一休さんのツーショット。一休の下心が見え隠れして楽しい。しかし地獄太夫

  の着物の柄、とても手が込んでいる。目を凝らしてみるとその絵がらのなかにも物語が潜んでいる。暁斎らしい。

  百鬼繚乱。化け物絵巻も楽しかった。もちろん妖怪の屏風。迫力あった。妖怪にしても骸骨にしても兎に角、芸が細か

  い。ひとコマ取ってもト書きがつけられるほどだ。

  幽霊の絵も下絵が並んでおり面白かった。暁斎の絵の表現が深いというわけが良く理解できた。

 6章「祈る」仏と神仙、先人への尊崇

  達磨がいくつか並んでいたが、その表情がどれも違う。何か意としているものが覗える。

 

番外編 笑う--人間と性

  春画もあったがなぜか暁斎の絵はカラッとしていていやらしさがない。不思議。目を背けるどころか目を凝らして見て

  しまう。そして笑ってしまう。とても健康的だ。まさしく「人間の性」だが、「人間の生」とも捉えることができる。

多くはユモアー作品がたっぷりの展覧会。プライスさんも楽しい人に違いない。とても楽しい展覧会だった。

 

2017.7.5 暁斎塾K.S



2017.3.26暁斎シンポジウムより

先日、河鍋暁斎(江戸〜明治にかけて活躍した浮世絵師)、のシンポジウム、小説家・京極夏彦氏の基調講演、「京極夏彦氏が語る暁斎の魅力」に参加。京極先生のお話、とても分かりやすくまだまだミステリアスな暁斎の作品の数々に興味を注がれる素晴らしいトークでした。「人間には天才はいない」という京極氏。

あえていうなら二つのものを掛け合わせ一つの新しい世界を作り上げる、特に課題+自分の眼、(昔は課題を与えられたらその通りに描かないとダメだった)+(観察力-透察力-視点)を瞬時に重ねてデータ化し、アウトプットを出せる点において暁斎はたけていたと。

その+αがあったのは、暁斎が時間さえあれば、惜しみなくそしてこだわりなく写生して描いて描き続けた柔軟性、描いてくれと頼まれたらどんな庶民にも惜しみなく描いた経験値、描く事への執念、そんなこんなの努力があってこそだと。プラスαの力は何人でも何においても自分の努力で生み出せ!とお叱りを受けたようでもありました。

◯+◯⁉︎ そう思うとピコ太郎のペン+パイナップルは一番シンプルに☝️のアイデアを表してるが故に世界でうけ入れられた⁉︎ ...なんて思いもしました。

京極夏彦箸の作品にも時間取れたら、特にレンガ本と言われる超長文作に挑戦してみたくなりました。

暁斎塾 M.I